【今週の1枚】松林の初日(昭和3年)

杉浦非水はモダニストだと思われているが、これはいかにも伝統的な図像だ。松と朝日、舟も帆舟である。
あらためて、日本画の人だと思わせてくれる。もっとも、この色彩はモダニストのデザインというしかない。松の濃茶と金、太陽の金色もそうだが、ベースは朝明けの光だろう。全面赤系にしたのは非水ならではかもしれない。

投稿・絵葉書所蔵 T.Y.